詩人高村純の日記です


by jtakamura95jp

笹沢佐保 『徳川幕閣盛衰記 失脚』

今、笹沢佐保の『徳川幕閣盛衰記 失脚』を読んでいる。

徳川政権を支えた老中や御側御用人などの、
政治と権力闘争を描いたものである。
今は第4巻、「吉宗独裁」についてである。

吉宗は身近に側近だけを配し、独裁政治を行った。
今の日本も独裁政治であるが(笑)
それによく似ていると感じる。

これらを読んでいると、つくづく、歴史は「流れ」なんだと思う。
新井白石やら柳沢吉保やら、「下馬将軍」酒井忠清やら、
名前だけ知っていても仕方ない。

私は以前国家公務員だった。
だから、いわゆる「キャリア」と言われる人たちの考え方は目の当たりにしてきた。
彼らにとって大切なのは「前任者の否定」である。
最高の地位の者が変わった時、「前任者のまま行きましょう」は、ありえない。
それはそれは見事なほどに破壊していく。
それが彼らの存在意義であり、プライドでもある。

それを思い起こすと、権力者は「前任者の否定」で動くことがよく分かる。
今の首相も、なかなか格好は良いが、結局は「橋本政権の否定」であり、
野中元幹事長など、この政権を支えた人たちは
この本の題名そのままに「失脚」した。
徳川幕府も、「前任者の否定」そのままに政治が流れていく。


このシリーズは、そういう事が読み取れて、
なかなかおもしろい。

享保の改革は、「犬公方」綱吉政権の否定で動いていく。
独裁政権の行く末は、さてどうなるのだろうか。
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by jtakamura95jp | 2005-11-04 20:31 | 読書記